● プランニング中の思い出に残っている出来事、最中のお気持ちをお聞かせください。

― 基本的な平面図や断面図を作成した段階から、担当設計士さんに加わっていただき、実施設計を協働して行なっていただきました。住宅の設計は初めてでしたので、基本的な木造のモジュール、住宅ならではの材料使いやディテールなど、さまざまなことを教えていただきながら、毎週の打ち合わせに忍耐強くお付き合いしていただきました。担当設計士さんでなければ、この住宅の設計は完成しなかったと、たいへん感謝しています。

● 建築中の思い出に残っている出来事、最中のお気持ちをお聞かせください。

― 建築過程においての思い出は、紙面では語りきれないほど多すぎて、家の細部にわたって建築中の思い出が甦ります。 建築過程や心に残る出来事は、すべてブログで綴っています。建築の様子を覗いてみてください。

● 竣工、お引き渡しを終えてのお気持ちをお聞かせください。

― 音楽ホールと住宅を、中庭をはさんで茶室でつなぎ、「コの字」に構成しました。窓の向こうに芝生の緑越しに自分の家が見えるという空間は、住んでみてわかったのですが、思いのほか安心でき落ち着ける居心地のよいものでした。
中庭では時々２台のアメリカングリルを駆使した「スーパーバーベキュー」をやっていますが、ゲストのみなさんがいつも長居されることからも、不思議な居心地のよさがわかります。また、天井を張っていないため、照明はほとんどが間接照明とワイヤー照明です。室内は北欧のような柔らかい光に満ちていて、心安らぐ環境になっています。
目下のところ、お茶室の釜開きを目指して、家族で茶道に励んでいます。お茶会つきのピアノコンサートにみなさまをご招待したいと考えています。

「建築は凍れる音楽である」ゲーテの名言にあるように、家の至る所に、自然の息吹とメロディーが流れ、豊かなハーモニーが響いています。窓から月を愛でられる家、どのお部屋からも中庭を眺められる家、音楽とお料理とおもてなしで大切なみなさまにしあわせを届けられる家。念願の家が完成してとてもしあわせです。

● これから家創りをお考えの皆様へ、経験者ならではのアドバイスをお願い致します。

― 「おもい」を「かたち」にするパートナー選びはたいへん重要です。以心伝心できるパートナーが見つかったら、家づくりは半ば完成したと言ってもよいと思います。

● 自由記述

― 「家をつくる」ことは、「生活をつくる」ことです。
願い通り希望通りの家が完成するまでには、さまざまな葛藤があります。いつもどんなときも、住む人のこころに寄り添う施工をしてくださった、担当設計士様初め、工事関係者のみなさまに、感謝でいっぱいです。