- 大阪府堺市 T様邸の注文住宅(南大阪の家Ⅱ)
- 大阪府堺市
- 2013/12/13
敷地は大阪を代表する、大規模住宅分譲地の一角にあり、
親の世代で建築された旧宅の建て替えである。
施主様は退職間近の世代で従って老後を見据えた設計が
先ず求められ高齢の母親との同居も前提であった。
また、旧宅が阪神淡路大震災の際に、一部損壊し
応急処置が施された経験もあり、当然耐震性能も求められた。
ご夫妻は各々が別の仕事を持ち、個性も立っていたので
両者共存の調整力も求められた。
幸い充実ゆとりのある設計期間を頂戴したので
考えられるだけのプラン検討を繰り返しているうちに
一つの原型が見えてきた。
其れは二つの並立するヴォリュームを「靭帯」でつなぐ、
というイメージだ。どちらかに無理矢理合わせるのではなく、
両者の個性を生かしながら並置するという考えだ。
具体的には左右のブロックの上下階でお二人の生活スペースを構築し、
真ん中に玄関、廊下、階段等の共有スペースを配置。
また、意匠的にこの「靭帯」部分には、弊事務所ではお馴染みの
木工技術を駆使したディテールでまとめ、
「木の繊維」で分かち難く強く結ばれているという象徴的な意匠とした。
- 用途 :
- 住宅
- 敷地面積 :
- 271.5㎡
- 延床面積 :
- 163.9㎡
- 竣工 :
- 2013/12/13
- 構造 :
- 木造2階建て
- 設計 :
- 北野彰作建築研究所
- 写真家 :
- 森本大助